デザインのおと

自然のおと、くらしのおと、感じること、表現すること。津屋崎という場所。

風のおと、波のおと、草花がゆれるおと、くらしのおと…津屋崎という土地で感じています。
感じたおとを表現すると、どういうかたちになるんだろう。
ゆるりと少しづつ始めていきます。

家具だけじゃないじゃん

福津市から高速で1時間30分弱にある大川市へ。

極力、場所が近いか、気持ちが近しい人としか仕事をしないようにしている。

今日は場所は遠いけど、気持ちが近しい(と思ってる)彼女と。

 

移住した彼女と地元の方と打ち合わせ。

その方は、大川で育ち家業を継いだという軸と、外を経験した柔軟さが、

(年齢もあるのかもしれないけど)うまいことマッチしていた。という印象。

田舎でくくることができる地方の仕事をしていると、

興味深い人たちに会うことがあるなー…。

 

さて、

足早に、少しだけ、大川市を案内してもらった。

 

「家具のまち」でもあるけど、

江戸の町並みが残る小保(こぼ)・榎津(えのきづ)地区というのがあって、漆喰で塗られた壁や瓦屋根、藩境の石列などが観られる。

景観が統一されていないのだけど、

その統一されてない感じと「残したまま」という感じが、なんだか良くて。

創られたまちという緊張感がないのが良かったのかな。

江戸の建物だけでなく、木工場、建具屋さん、古民家リノベされたお店、民家が並ぶ。

 

ある個人宅を紹介してくれた。

 

築200年は経っているというのに、傷んでると全く感じないくらいに

しっかりと美しい。

 

家主であるおばあちゃんが(おじいちゃんと住んでいる)、

手を加えてないと言う。

ほんとかなー?って疑っちゃうほど、印象深いお家だった。

f:id:d-oto:20170612204217j:image

 

昔の建物は、ガラス戸の木枠がかわいい。

手がゆき届いている中庭。

 

f:id:d-oto:20170612204229j:image

時間的にも、あんまり写真を撮れなかったけど、

中二階があったりして、建物の造りもおもしろそう。

f:id:d-oto:20170612204221j:image

広い土間スペースに、

春に行われる「藩境まつり」というお祭りの写真が貼られている。

なんだか、津屋崎のよっちゃん祭に似てて親近感あるよ!

 

急な訪問でも柔らかく招き入れてくださいました。

「またいつでもおいで」

と、見送られる。

 

最後に、謎なものがあって、足を留める。

「べたべたくっぞこ通り」…?

f:id:d-oto:20170612204240j:image

その昔、べたべたくっぞく、という妖怪が出たという話だそう。

べたべたした妖怪が足首に巻き付いてくるそうで…。 

 

f:id:d-oto:20170612204256j:image

道のあらゆるところの足元に、妖怪がたくさん。

遊び心があって、テンションあがっちゃった!

 

木工だけじゃないじゃん。大川市

 

どこの町でも、

歴史があって、

自然があって、

美しさがあって、

そこに、

生活がある。

 

守っていこうとする人、進んでいこうとする人、育んでいこうとする人、毎日を送っている人…いろんな人がいる。

 

 

「何もないけんね」

という、言葉の裏には、

たくさんの思いや愛が詰まってるんだよね。きっと。