自然からくるおと
複雑におとが絡み合うとき
私は心をほどけずにいるのかもしれない
おとを無数に感じるとき
私は隙間を埋めたくなるのかもしれない
一度に感じるたくさんのおと
私は弱く小さく何者でもないのだけども
それにさえ気づかずに
はびこるおとの鎧をまとっていたのかもしれない
今、私は作られたおとよりも
そこにあり続けるおとを感じることが増え
埋める行為よりも
抱く行為になりつつある(気がする)
それらは
海からくる風が呼んでくるおと、
山からくる鳥がさえずるおと、
川からくる水がはねるおと、
土からくる芽生えるおと、
空からくる雨粒が訪れるおと…
身近にある自然のおと
おとを抱き、私は温まる。
自然からくるおとは、
私を優しくさせる。
私を許してくれる。