夜の道のおと
夜の道、帰り道。
ザブンザブンと背中に響く波のおと。
自分の足おとさえも遠くに感じる。
暗く静かな帰り道。
ポツンポツンと浮かぶ星。
空の、そこにある月。
とにかく暗い。
時々、通り過ぎる車のおと。
ヘッドライトの明かりが過ぎ去り
そして、また夜がやってくる。
遠くに見える街灯がぼんやりと道を照らす。
暗く静まり返った道のおと。
静寂は心を落ち着かせてくれる。
さっきまでのにぎやかなおとは
暗闇に包まれる。
夜は1日の終わりを運んでくる。
にぎやかなおとの余韻に
寂しいと思うのか、満たされたと思うのか。
今日言葉を交わした人たち、今日私を受け入れてくれた人たち、今日共に過ごした時間に感謝する。
今日出番がなかったもの、今日傷つけてしまったものにお詫びを述べる。
夜の道のおと。
また明日に向かっていく。